ハイタッチ
- 2017/02/25
- 翻訳・英語
スポーツなどでうまく行ったときに、仲間うちで手をあげてタッチすることを日本語で「ハイタッチ」と言いますが、英語でhigh-touchというとちょっと違った意味になるので要注意です。日本語でいう「ハイタッチ」は、実は英語では ’high-five’と言いこんな風に使われています。
- Give me FIVE! ( 両手の場合はGive me TEN! )
High-touchは、日本では「ハイタッチ」の意味で定着しているので、異を唱えようとは思いませんが、英語として使うときには気を付けないといけませんね。
以下、high-touchの意味と使い方です。
(形容詞)
Denoting or relating to a business characterized by a very close relationship with its customers or clients(顧客との関係が極めて緊密であるビジネスを指す言葉)
Dealing with a human being instead of a computer screen or voice response system
(コンピュータや音声ガイダンスの代わりに生身の人間が対応する)
(名詞)
personal attention or service (個別的な人的対応/サービス)
High-touchは、ビジネスを全て自動で行った場合人間らしさが失われることへの警鐘として、high techに対峙して生まれた言葉だそうです。その由来がPC Magazine Encyclopediaに書かれています。
The term was coined in the early 1980s by John Naisbitt in his best-selling book ”Megatrends.” Naisbitt pointed out the fallacy of automating every business transaction without human interaction at some point. There is no substitute for “the personal touch.” (この言葉は、1980年代初めにジョン・ネイスビットのベストセラー『メガトレンド』の中で使われた。 ネイスビットは、商取引を最初から最後まで自動化することの危険性を取り上げ「人と人の直接のやり取り」に代わるものはないと指摘した。)
こんな風に使われています。
- high-touch customer service that the big retailers just can’t give
(大手の店では先ず真似できない丁寧な顧客サービス) - Firms are discovering people want “high touch” rather than high tech.
(企業は、人々がハイテクよりも「人間らしい暖かい対応」を望んでいることに気づき始めている)
さらに詳しい例を以下に挙げてみます。
- High Touch is a business model that requires above average interaction with customers, versus Low touch/touch-less where interaction is minimal and transactional. (ハイタッチとは、顧客との交流が平均以上に緊密なビジネスモデル。これに対してロータッチやタッチレスは、商売に関する最小限のやり取りに限られる)
- Think McDonald’s drive through as low-touch: place your order over a microphone, pull up, swipe your card and get your food. High touch would be a restaurant where the waiter introduces himself or herself, talks about the guest’s evening, recommends some meals, then offers wine pairings based on their meal choices. (マクドナルドのドライブスルーでマイク越しに注文し、車を止めてカードを切り品物を受け取るサービスがロータッチの典型的な例。かたや、レストランのウェイターが挨拶や世間話を交えて、食事を勧めたりそれに合うワインを選んだりするサービスがハイタッチの典型である)