「届出人」は英語で何というか?
- 2017/05/16
- 翻訳・英語
証明書の「届出」は registrationが一般的です。では「届出人」はどうでしょうか? ‘Register’ する人だから ’registrant’ でしょうか?
Face Book でこんな質問を見かけました。 On an application to obtain a copy of a death certificate one of the fields is “Relationship to Registrant”. Who is the Registrant here, the deceased or the person obtaining the certificate?
(死亡証明書の申請用紙に「Registrantとの続柄」という欄がありますが、Registrantとは誰のことですか?「亡くなった故人」または「証明書の申請人」ですか?)
答えは “Name on Certificate”, obviously the deceased.(証明書にある名前、当然故人)でした。
Registrantには ‘one that registers’(登録する人)と ’one that is registered’(登録される人)の両方の意味がありますが、death certificateのregistrantは後者の意味で使われています。ですから「届出人」をregistrant と訳すと、死亡した本人が届けを出したことになってしまうので要注意です。
Registrant は、trademark registrant (トレードマークの申請人)、domain name registrant(ドメインネームを申請する人)という使い方が多く、出生届や死亡届の「届け出人」は専らinformantが使われるようです。
この他 reporter, notifier なども見られますが、reporterは「記者/報道陣」、notifierはある事実を伝える人「通知する人/通報者」というニュアンスが強いので「役所に届出る人」とは少し違います。
reporter: A person who reports, especially one employed to report news or conduct interviews for the press or broadcasting media
notifierはこんな風に使われています。
- Email notifier/email notification(eメール受信のお知らせ)
- Notifier Fire Systems (米Honeywell社の火災報知システムの名称)
ちなみに「離婚届け」などの場合は、「申立て人」を applicant, petitioner、相手方である「被申立人」を respondentと言います。「婚姻届」の提出者も applicantです。日本語では同じ「届出人」でも、英語の場合は状況によって意味が違うので要注意ですね。